地域のみなさまに支えられながら、50年間、医療とともに歩んできた福田総合病院。 「AIや効率化が進む時代だからこそ、私たちが大切にしたいのは“人のぬくもり”」。
そんな想いを語ってくれた理事長と看護部長。
プライベートな素顔から、クラウドファンディングの挑戦、そしてこれからの地域医療について伺いました。
▼福田理事長(写真左)
▼竹内看護部長(写真右)
理事長:研修医の初日、大学病院で朝7時半に集合し、研修医全員で採血をしてから患者さんを回っていく。
今でもあの独特の緊張感をはっきり覚えています。
『ここから自分の医師としての道が始まるんだ』という実感とともに、背筋が伸びた瞬間でした。
看護部長:高校2年生のとき、整形外科病棟の実習で初めて患者さんを受け持ちました。
腕を骨折された男性の手術に立ち会ったのですが、患者さんの不安そうな表情や、その後の回復をそばで見守る経験は、今でも心に残っています。
『人の回復に寄り添う』という看護の本質を、その時に学んだように思います。
理事長:医療現場は過酷で、燃え尽きそうになる日もあります。それでも、“今日だけ頑張ろう”と一日一日を積み重ねてきました。
自分自身に余裕はなくても、目の前の患者さんのために、いま自分ができることをやり切る。
その積み重ねが、気づけば医師としての自分を支えてきたのだと思います。
そして、苦しい中で支えてくれたのはやはり人とのつながりです。
患者さんからの『ありがとう』という言葉、一緒に支えてくれる病院スタッフ、その一言ひとことが、次の日を頑張る原動力になってきました。
『医療は決して一人では続けられない』と強く感じています。
支えてくれる仲間や地域の存在があって初めて、医師として歩み続けることができたのだと思います。
看護部長:正直に言うと、一度“看護師を続けられないかもしれない”と感じた時期があり、思い切って看護の現場を離れ、旅行会社のカウンターで8か月ほど働きました。
お客様に旅のプランを提案したり、笑顔で送り出す仕事は新鮮で楽しかったのですが、どこかで“これが自分の天職ではない”という気持ちになりました。
やっぱり私は、人に寄り添い、その人の人生に関わる看護の仕事がしたいんだな。
そう気づいて、自然と“看護師に戻ろう”と思ったんです。
辞めたいと思った経験は、今の私にとって大切な原点です。
あの迷いがあったからこそ、いま患者さんや一緒に働くスタッフに対して、より深く向き合えるようになったと感じています。
『この仕事を続けたい』と心から思えるのは、一度離れて初めて分かった看護の尊さがあるからだと感じています。
理事長:コロナ禍では、人と人との関わりが一気に薄くなりました。
面会も制限され、患者さんやご家族の不安は大きかったと思います。
その中で病院として『どこまで受け入れるのか』という判断を迫られ、
根拠のない中でも決断を下さなければなりませんでした。
経営者として常に葛藤がありましたが、その分『医療は人と人との信頼関係の上に成り立つ』という当たり前のことを改めて実感しました。
だからこそ、これからは地域ともっと深く関わり、安心できる場をつくることが私たちの使命だと感じています。
看護部長: 私たち医療者自身も『何が正解か分からない』という状況に直面しました。
日々変わる情報の中で、どうすれば患者さんや地域の方にとって安心につながるのかを常に考え続ける日々でした。
そんな中で学んだのは、
不安な状況だからこそ、“人と人がつながること”が安心につながる。
その役割を担うのが、私たち医療者だと感じました。
▼2025年9月16日~10月31日 クラウドファンディングに挑戦中
https://readyfor.jp/projects/fukuda-communityspace
理事長:病院は“病気になってから来る場所”というイメージが強いですが、実際は“安心を支える拠点”であるべきだと思っています。
コロナ禍を経験し、外来や入院の患者さんにとっても、ご家族にとっても、医療はもっと身近で、気軽に相談できる存在でなければならないと痛感しました。
敷居を低くして、地域の方々が“医療者の顔を知っている”相談できる人がいる”と感じられる場をつくりたい。
それが休憩室を地域に開放するという発想につながりました。
看護部長:正直、病院がクラファン?と最初は思いました。
でも、外来に来られる患者さんの中には、
“今日はあなたの顔を見に来たのよ”と声をかけてくださる方もいらっしゃいます。
そこには“病院=治療だけの場所”を超えた関係性があり、
医療は専門的なケアだけでなく、
“人との関わり”の中で支えられているものだと日々実感しました。
だからこそ、地域の方も巻き込んで場をつくるクラファンは、福田らしい挑戦だと感じています。
理事長:医療従事者同士が部署を越えて交流するのはもちろん、地域の方が気軽に医療スタッフと会話できることを期待しています。
病気の相談だけでなく、生活のちょっとしたことも話せる。そんな信頼の積み重ねが、いざというときの安心や早期受診につながります。
医療の質を支えるのは、実はこうした“日常のつながり”だと思っています。
看護部長:スタッフにとっては“心を切り替える休憩の場”でありながら、そこで自然に仲間のことを知り、支え合える空間にしたいです。
そして地域の方にとっては“病院に行くほどじゃないけどちょっと相談できる場所”。医療と地域をつなぐクッションのような存在になればと思います。
理事長:個人の趣味としては“DJパーティー”をやってみたいですね(笑)。音楽には人をつなげる力がありますから。
地域の皆さんとの交流企画としては、本棚を置いて、職員や地域の方がそれぞれおすすめの本を持ち寄る企画も実施したいと思っています。
同じ作家が好きだったり、意外な共通点が見つかったりして、そこから自然な交流が生まれるのではないでしょうか。
看護部長:職員同士が気軽に集まって話せる“お茶会”や“ランチ会”のようなものを最初にやってみたいです。
普段の業務ではなかなかゆっくり話せないスタッフ同士も、こうした場でお互いを知ることができると思います。
地域の方とも、健康や暮らしに関する小さな相談会を開ければ、“病院に来るほどじゃないけど、ちょっと聞いてみたい”という思いに応えられると思います。
理事長:ある患者さんが“どうしても福田に来たかった”とおっしゃったことがあります。大きな設備や最新の機械があるわけではないけれど、“ここなら安心できる”と感じていただける。病院らしすぎない、けれど信頼していただける――それが福田らしさなのだと思います。
50周年を迎えた今、これからは医療だけにとどまらず、地域にとって必要とされる存在でありたいと考えています。『ふくふくファーム』のように畑をつくり、患者さんや地域の方と一緒に土に触れる取り組みもその一つです。高齢化が進むなかで、健康や生きがいづくりに寄与できる場を育てることも、病院の大切な役割だと感じています。
医療の技術は進歩し、AIによる診断や効率化も進んでいきます。しかし、人の不安や孤独に寄り添い、『ここに来てよかった』と感じていただける安心感は、人にしか届けられません。
どんな時代でも“人のぬくもりのある医療”を守り続けること――それが福田の使命であり、次の50年に向けた私たちの想いです。
看護部長:看護部として大切にしたいのは“思いやりのあるチームづくり”です。
患者さんだけでなく、共に働く仲間にも寄り添える職場でありたい。
新しく入職する方も安心して成長できるように、支え合える雰囲気をこれからも育てていきたいと思います。
医療は日々変化していきますが、患者さんの声に耳を傾け、隣に立ち続けることはいつの時代も変わらない看護の本質です。
これからもスタッフと一緒に“福田らしい看護”を大切にしていきたいと思います。
理事長:福田総合病院が50周年を迎えられたのは、ここで働いてくれている職員一人ひとり、そして地域の皆様のおかげです。
医療者はいま、職場を選べる立場にあります。
その中で“福田で働こう”と選んでくれた職員に、心から感謝しています。
日々の業務は決して楽ではありません。
私自身も『もうやめたい』と思う瞬間が正直、何度もありました。
でも、みなさんが患者さんに寄り添い、地域の医療を支え続けてくれている姿を見ると、“もう少し頑張ろう”と思えるんです。
学生時代から知っているスタッフが今もここで働き続けてくれていることもあり、私にとって福田総合病院は、単なる職場ではなく“人生の一部”のような場所になっています。
50周年はゴールではなく、新しいスタートです。
これからも一緒に、福田らしい“人のぬくもりのある医療”をつくっていきましょう。
そして地域のみなさま。これまで福田を支えてくださった温かい応援に、心から感謝申し上げます。
これからの50年も、医療だけでなく、暮らしのそばにある“安心の拠点”として、共に歩んでいきたいと思っていますので、どうぞ宜しくお願い致します。
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以上、福田総合病院 理事長×看護部長 特別対談 インタビューでした。
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